サウンドファイルを分析して、複数のピーク値を同時に表示するプログラムです。また、最大8つのサウンドファイルを一度に分析することができます。
概要
本プログラムは、入力された音(サウンドファイル)のパワースペクトラムを表示し、そのパワースペクトラムが持っている複数のピークの位置(周波数)と値(デシベル)を同時に表示するプログラムです。一般的な周波数解析プログラム(FFT分析器)は、パワースペクトラムだけ表示するか、またはパワースペクトラムとその最大ピーク値のみ表示することがほとんどであるため音の研究に少し不便でしたが、今回のプログラムでその不便が少し解消できると思います。
すべての音(または振動)は、独自のユニークなピークを持ち、これは音と音を区別する一つの要素として作用するので、これらのピークを正確に分析するのは音響分析において非常に重要なことであります。純粋なサーイン波を除いてはすべてが複数のピークを持っており、その複数のピークを一度に確認することにこのプログラムは非常に有用であると思います。
パワースペクトラムは非常に複雑な波形を持っており、そのピークらは数え切れないほど多い。本プログラムでは、それらのピークの中から何を取り、また何を捨てるかを選択できるフィルターとしてProminenceとHeightの2つのオプションを提供します。Prominenceは、グラフの曲線が突出した程度を意味するものでProminence値よりも大きいピークのみ表示します。そしてHeightは、突出した頂点の値(デシベル)がHeightに定めた値より大きいものだけを表示させます。
また、最大8つの音を同時に一つのグラフに重ねて表示することができるため、複数の音のピークを比較できます。
技術的なプロセスを簡単に説明すると、任意の音Aがあるとき、
Aの周波数波形(FFT:Fast Fourier Transform)を求める。
Prominence値より大きい値のピークのみを抽出する。
上記の抽出されたピークの中でHeight値より大きい値のピークだけ再抽出する。
このように抽出されたピークの頂点にそのピーク値を表示する
このような手順で計算されます。フィルタは、いろいろなものがありますが、主に上記二つだけでほとんど適用できます。
以下は3つのサウンドファイルを分析した結果例です。
用途
複数のピークを同時に確認したい場合、または複数の音のピークを一つのグラフ内に表示して比較したい場合に使用できます。バイオリンの場合は、前板、裏板のモード 1、2、5の Tap-Tone を同時に比較する時にも使用できます。
インストール
本プログラムは、ポータブルバージョンであるため、インストール作業は必要ありません。
解凍し「Peak_Finder_v.X.X.X」フォルダにある「Peak_Finder_v.X.X.X.exe」ファイルをダブルクリックすると、すぐにプログラムが実行されます。ただし、コンピュータの性能によっては実行に時間がかかる場合もあります。
ユーザーマニュアルの閲覧
プログラムとユーザーマニュアルのダウンロード
Comments